遠赤外線は出ません、以上。


いろんなサイトで「この石からは遠赤外線が・・・」とか言っておりますが、ちゃんと理科の勉強をしてこなかった人が書いているものと思われます。

そもそも、遠赤外線とは何かということを知れば、そんなことは簡単にわかるはずなのです。

<遠赤外線とは電磁波の一種>

遠赤外線とは、その名から分かる通り、赤外線の一種です。

ということで、まず赤外線の説明からはじめ・・・る前に、電磁波とは何かを説明しましょう。

電磁波とは波の性質を持っております。

本当は粒子の性質も持ってたりするんですが、赤外線の説明には波だけで十分です。

例えば、ボールを壁に向かって投げると当たって跳ね返るだけです。

壁より高い位置に投げると壁の向こうには行きますが、壁の裏面には当たりませんよね。

でも、波であれば「回り込み」がおきます。

身近な例で波の性質を持ったもの、そう、音ですね。

たとえ防音壁でも穴が空いていれば、その音は穴から全方向に広がって「回り込み」ますよね。

それと同じ性質が電磁波にもあります。

<光は電磁波の一種>

電磁波が波ならばその波には「波長」というものがあります。

その名の通り波の長さですね。

電磁波は普通見えません。

そのため波の長さをどうやって測るの?という問題があります。

が、先ほどの回り込みの具合や、その他様々な方法で計測することはできます。

 

また、目に見える電磁波もあり、それを我々は「光」と呼びます。

「目に見える電磁波」という表現は正確ではありません。

正確表現するならば、「光を感知する機能を持った器官を目と呼ぶ」と言ったほうがいいでしょう。

目で感知できる光の波長はだいたい280nm(ナノメートル)から700nm程度です。

<波長でなく色で感じる>

とはいっても、ドラゴンボールのスカウターのごとく数字で見えるわけではありません。

しかし、その波長は我々にとっては「色」として感知することができます。

で、280nmくらいの波長の短い光は紫色と感じ、、700nmくらいの波長の長い光は赤色と感じます。

ですので、それを基準に紫色よりちょっと波長が短い、目に見えない電磁波を「紫外線」と呼びます。

 

同様に、赤色よりちょっと波長が長くて目に見えない光を「赤外線」と呼ぶわけです。

 

そして、赤外線よりも更に波長が長いところに遠赤外線と呼ばれる領域があります。

こうすると遠赤外線がどんなものかはご理解いただけるかと思います。

単に赤外線よりちょっと波長の長い電磁波。

それが遠赤外線です。

 

<電磁波を出すには「力」が必要>

さて、ただの電磁波の一種である遠赤外線。

光と似たようなものですので、当然それを発生し続けるには元になる力が必要です。

「エネルギー」と書くとわかりやすいかも知れませんが、エネルギーという言葉の定義を調べもせず悪用している業者さんが多々見られますので、あえて使わずに「力」と書きます。

さて、その力とはなにか。

普通は「電力」を使います。

電池に豆電球をつなげて光らせた経験は日本で教育を受けれていれば誰でもあるはずです。

このサイトを見ている時点でコンセントに繋いだパソコンか、どこかで充電したスマホなどを使っているはずです。

さて、「遠赤外線を出す石」の話に戻りましょう。

この話で問題なのは、その力が一体何か、ということに尽きます。

 

あたかも、石そのものが遠赤外線の発生源ともとれるような書き方です。

もし仮に、そんなものがあったとしたら、どんなことが起きるでしょう?

<遠赤外線を出し続ける石があったとしたら>

遠赤外線を出し続ける石があったとしたら、それは熱に変換することが可能です。

高校生レベルの物理をやっていれば誰でも分かることでしょう。

ですので、その石を大量に集めてお湯を沸かせば永久発電所ができます。

このノーベル賞が10個くらいもらえそうな発電所、なぜ誰もやらないのでしょう?

答えは簡単、そんなものは存在しないからです。

<反論にあらかじめ反論しておく>

とはいっても反論が多い気がするので、あらかじめ反論して起きます。

 

・計測した結果遠赤外線が出てるぞ

光も何もかも遮断した環境で計測してますか?完全に遮断した状態で行ってください。

石の温度も外気温と同じになるまで放置した上で測定してください。

また、測定誤差の範囲もちゃんと確認してください。

 

・地熱だってあるじゃん

地熱はごく稀に起こる天然の原子核崩壊の熱です。

ごく稀といえども地球ほどの大きさの石であれば各所で常に起こっております。

放っておいてもあと何十億年かすると冷えてきますよ。

 

・いや、遠赤外線を「感じる」んだ

気のせいです。石を見るより医師か臨床心理士に診てもらうことをおすすめします。

 

・遠赤外線が出ないと言っているのはオマエだけだ

専門家も厚労省もそれほどヒマではないのです。

ほとんどの人が出ている高等学校のカリキュラムでちゃんと教えておりますので、それはわかっていることを前提として世の中まわってます。

 

 

 


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