危険な鉱物たち第一弾・閃ウラン鉱と人形石


石には危険なものがあります。

呪いの逸話で有名なホープダイアモンドあたりでしょうか。それも魔力とでもいいましょうか、そういう言い方をすると幻想的、神秘的であり、危険な魅力です。

が、もっと簡単に手に入る危険な石たちがあります。それは放射性鉱物です。

【3.11の頃の思い出】

3.11。悲しい日でした。
津波だけでも十分ショックなのに、日増しに出てくる恐ろしい事実。
流通の大混乱。津波で流されてしまった恩人の家。燃えさかるガスタンク。そして原発。

悲しいことですが、そこでようやく放射線というものの真実を多くの人が知ったことだと思います。

ですが、それで儲けた人もいました。計測器屋の友人です。ガイガーカウンターがバカ売れして儲かってました。

【ガイガーカウンターを買った人は】

ガイガーカウンターを買った人はどうしたでしょう。まずは当然、自分の家の近辺が安全なのかどうか計測してみます。しかしいかんせん知識もないし、実際たいした値が出ない。

そうなると不安になります。

「これ壊れてんじゃねーの?」

まぁそうなりますわな。そうするとネットで調べるわけです。身近に放射線の出るものを・・・・ん?放射性鉱物?

はい、当時はそういうお客さんが多々いらっしゃいました。

【ガチで危険な味がする閃ウラン鉱】

当然、我々も商売なわけですから、需要あるところに供給しなきゃならんわけです。というわけでとりあえず手に入るところでは最強の閃ウラン鉱を入荷してみました。

チェルノブイリの原発作業員の手記を読んだことがあります。その一節に「車から降りると鉄の味がした」との記載がありました。そうです。ある程度強い放射線を出してると舌に作用するのです。

実際、閃ウラン鉱の箱を開けた時、まさに鉄の味がしました。
怖ぇーと思いつつも、所詮マイクロシーベルトレベルなので余裕でしょ、と思って私も一つ購入して持ち歩いてました。未だに病気一つしないので(二日酔いは別として)まぁ問題ないでしょう。

なんてったって、二酸化ウラン。ウランに酸素二つのみという豪快な組成。実際その石の中に閃ウラン鉱が含まれている割合はわずかといっても、感知できるレベルなのは衝撃でした。

まぁ電子顕微鏡とかあつかってましたんで、放射線関係の知識はそれなりにありましたから特に心配することもなく扱ってましたが。

【あと数年早く見つかってればどうなったか、人形峠の人形石】

さて、閃ウラン鉱に次いで人気だったのが人形石です。
これは私がいたようなナンパな石屋では手に入りにくいので、日本産鉱物も得意とする店の友人に聞いた話です。

岡山県の人形峠というところで人形石というウランを含む鉱物が発見されたのは戦後間もない頃だったとか。
当時、日本の科学技術はアメリカほどバカスカ金はつぎ込めないものの、決して低いレベルではありませんでした。ただ、何より困難なのは資源の調達です。豊富なウランさえ手に入っていれば、正直日本が先に原子爆弾を完成させていた可能性だってあったでしょう。

良くも悪くもそれが認識されたのは戦後でした。
おかげで「平和」を自称する国になりましたが、当時、人形石がいちはやく認知され、原爆を先に開発してしまっていたら、間違いなく使っていただろうと思います。
当然、実験段階でその悲惨さに目を覆いたくなる人間性もあったでしょう。しかし、友人が、親戚が、家族が殺されていく中で最悪な手段を用いてでも報復するのもまた人間性。

【その後ガイガーカウンターはどうなったか】

その後2年もするとぱったりガイガーカウンターを持ったお客さんは来なくなりました。
きっとタンスの肥やしになったことでしょう。

ガイガーカウンターを欲しい人、6年前のものでよければ、多分ヤフオクとかメルカリで漁れば出てきますよ!


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