化学の教師としてトルマリンの嘘を解説してみる


はい、まっつんです。
化学の教師、うん、一応家庭教師で化学も教えているわけだから、まぁ嘘ではないです。専門じゃありませんが。

というわけで、世の中にはびこるトルマリンの嘘を化学屋の視点から解説してみましょう。

【マイナスイオンを出す】
さて、未だにマイナスイオンとかいう輩がいるのは驚きです。
東北大工学部の学生だった時分に、マイナスイオンって何?というのは友人達のあいだで話題になりました。結果調べてみたものの、どんな論文にも文献にも載ってない。そう、メーカーが勝手に作り出した虚像がこれです。
ポーションとかエリクサーとかと一緒です。存在しない物質でしかありません。

それだけ有用なものであればそろそろ理科の教科書に載ってもいいはずでしょう。ですが、さすがに教科書を作る人たちは(知り合いにもいますが)そんな無茶はやりません。
一時期、2000年代初頭まではあらゆるものにマイナスイオン、マイナスイオン、と言っておりました。が、今マイナスイオンなんとかを一流メーカーが出しているでしょうか?

ちなみにそれが負の電荷を帯びた何かだったとして、それを放出し続けるわけがありません。トルマリンのビーズがだんだん小さくなっていくとかであればわかりますが、見た目変わらずどんどん放出し続けるのであれば、それは永久機関になってしまいます。そんなもんがあるんだったらトルマリンを大量に集めて発電所を作れば人類のエネルギーの問題は解決です。

【電磁波を防ぐ】
一言で言います。んなもん防ぎません。
いや、全く防がないといえば嘘になりますが。

例えばそうですねぇ、私の眼の前に今ペットボトルがありますので、それで話をしましょう。
外はどうやら今夕立です。外に出るときに普通は傘をさしてでますよね。でもペットボトルを頭に乗せてみればどうでしょうか?
確かに雨はちょっとだけ防げます。頭頂部だけですが。

で、そうだ、このペットボトルを「酸性雨から守るペットボトルとして売ろう」ってのが「電磁波から守る石として売ろう」という発想と同義なレベルなのです。

んなもん売れるはずないですよね。
薄毛がきになるお年頃、頭頂部だけでも守りたい気持ちはあるとしても。

ブレスレットを身につけていれば、ごく一部の電磁波が腕周りの細胞に直接作用するのは少しは抑えれれているかもしれません。その程度です。

電磁波を防ぐトルマリンを身につけて携帯電話をいじっている人なんて愚の骨頂です。携帯電話が繋がっていることがそもそもおかしい。

さらに言うなれば、今目に入っている光。これも電磁波の一種です。
完全に電磁波を防ぐというのであれば、ブレスレットを身につけた途端真っ暗にならなきゃおかしい。

トルマリンは圧電性(圧力を加えると電荷が発生する)が強いので、そこを捻じ曲げて理解してこういうことになったのでしょう。

さて、じゃぁ電磁波をどうやって防ぐか。

んなもん防ぐ必要はないと思うのですが、それでも防ぎたいという人は簡単です。全身にアルミホイルを巻くか、ドラム缶の中に入りましょう。

大学の超精密な計測を行う機械などは、周囲の電磁波の影響を受けないようにアルミホイルでぐるぐる巻きにしたりします。

まぁそれで電磁波を防げたとして、その格好で出歩いたらたぶんあなたが「電波さん」と呼ばれることになるとは思いますが。

【その他の効能を一言でdisっときます】
・遠赤外線を出す
暗室に入れて計測してみましょう。んなもん出してません。
・空気を浄化する
空気清浄機でも買いましょう。メカニズムが意味不明
・熱を発生する
エネルギー保存則を無視しすぎ。永久機関にもほどがある。
・脱臭効果
だから空気清浄機でも買えって言ってんだろ。もしくはファブリーズだ。
・食物の日持ちを良くする
放射線でも出して細菌を殺してるのか?なら持ってる人被爆するけどいいの?
・植物を長生きさせる
へたしたら何千年も生きる植物様をナメすぎ。もう少しリスペクトしようぜ。


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