水晶のパワーの根本が間違ってる件


パワーストーンといえばまずは水晶。

水晶にはじまり水晶におわるとかよく言いますが、石を好きな人間で水晶を持ってない人もおらんでしょう。

どうもいろんなサイトを見ていると、水晶にパワーがあるとの理由をクォーツ時計を例に出してます。

がこれがとんでもない間違い。

 

【水晶はただ電気信号を振動に変換するのみ】

クォーツ時計はなぜ正確に時を刻むかというと、水晶がいい感じに正確に振動してくれるからです。
と同時にものには固有振動数ってのがあります。
だいたいの人はこれを同じもんだと勘違いしてテキトーに書いてます。それをちゃんと調べずに書くと、水晶は独得な波動を持ってて、その波動を利用して時計が動くとかいう謎理論に落ち着く訳です。
多くの人がいつのまにか水晶が勝手に動くようなカルトじみたお話を書いておりますが、水晶は単純に電気信号を振動に変換するデバイスにすぎません。函数といってもいいでしょう。
【固有振動数って何?】
固有振動数っていうのはごくごく身近にある現象で理解できます。例えば公園にあるブランコ。小さい振り幅でも大きい振り幅でも、1秒間に何回揺れる回数は一緒ですね。
また、ギターの弦。弦を弾くと毎回同じ音がしますね。強く弾こうが弱く弾こうが、音の高低は変わりません。「ラ」の音を出した後にもっと強く弾いても音の大きい「ラ」の音になるだけです。
ブランコやら弦やらの揺れるのがわかりやすい物質でなくてもみんなその大きさや密度、形なんかで固有振動数という決まった数値を持ちます。
原子レベルでもまぁそういう現象がありまして、詳しくは量子力学の本でも読んでみてください。
とにかく固有振動数というのは、物質を振動させると、しばらくの間一定の振動をするというだけのものです。ものによってしばらくとは100秒だったりしますし、0.01秒だったりします。だいたいは摩擦やらなんやらで勝手にエネルギーをロスしてそのうち止まります。
このように、固有振動数というのはどこにでもあるよくある物理現象です。水晶でなくても、今私が打っているキーボードにも、鼻毛カッターにも、100円玉にも固有振動数はあります。なにも水晶やら天然石に特別にあるもんじゃありません。
【でも水晶は振動するんでしょう?】
はい、振動します。交流電流を与えればね。
細かく説明すると面倒なのでもう端折りますが、分子振動と水晶発振子の振動は別のお話です。
何れにしても水晶に特有な現象じゃないです。どんなものでも大なり小なり圧電性(圧力を加えると電気が発生する)はあるわけで、適当な周波数で交流電流を与えると振動します。金属とか自由電子たっぷりなやつを持ち出すと面倒ですが、まぁだいたい振動します。
【でも水晶にパワーがあるから水晶を使ってるんじゃないの?】
全く違います。水晶を使うのはざっくり言うと、
一番手に入りやすく、化学的に安定した物質だから
です。
それ以上でもそれ以下でもないです。
もっと安価な素材もありますし、もっと安定性の高い物質も当然ありますが、コストを考えるとだいたい水晶がいちばんいいというだけです。
というわけで、交流電流を与え続けている以上ずっと振動し続けてくれる、ごくごくありふれた現象なわけです。
パワーがどうとかという話になると、水晶が自ら何のエネルギーも加えずに振動していると思ってしまいがちですが、それは永久機関というものです。
そんなものはあり得ません。
以上、ちょっと難しかったでしょうか。
ただ、これは全てせいぜい高校物理程度のお話です。大学で習うレベルの話は一切ありません。
反論は受け付けなくもないですが、せめてこの程度の本はマスターしてからにしてください。というわけでamazonをクリックしてなんか買ってもらえると僕の財布が助かります。
特に、砂川先生の電磁気学は初心者にもわかりやすくて名著だと思っております。

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