労基署を動かして違法状態を解決したお話


今年初めからSMAPの解散が騒がれ、とうとう解散が決定した模様です。
普段テレビを見ないですが、流石にこれくらいに国民的グループが解散となると驚きです。

さて、どうやらメンバーの一人が社長一族派であり、他の4人がマネージャー派という構図のようですが、マネージャー派の4人に同情する声が多いように感じます。
正直その事務所のことは知りませんので、事情も知らず軽々に叩くのは筋違いです。
ただ、少なくとも多くの人が「一族企業」に嫌気がさして、マネージャー派に共感せざるをえないというのが事実ではないでしょうか。

パワーストーン屋に限った話ではありませんが、日本の多くの企業が一族企業です。
現在、コンサル業的なお仕事をやっておりますので様々な企業の社長さん、取締役とお話をしますが、私より若い経営者はほとんどが「親父の跡継ぎ息子」です。
決してそれが悪いとは言いません。ほんとうは「悪い」と言いたいところですけどね。
ただ、跡継ぎ息子は跡継ぎ息子で、雇われの身には分かり得ない苦悩があるのも事実です。

しかし、跡継ぎ息子という立場がいろんなものを助長させて傍若無人に振る舞う輩が多いのは厳然たる事実でしょう。

<一族企業パワーストーン屋>
私が居たパワーストーン屋もその例に漏れず一族企業でした。
そして当然のごとく息子殿がいらっしゃいました。
年齢も近かったため、よく飲みに行ったりしたものです。決して人としては悪くない。同級生だったら友達になれていたでしょう。

しかし、彼はその会社でしか働いたことがありませんでした。
そのためその会社の社会常識が彼の社会常識であり、それを覆すことは不可能でした。

<閉店後は残業代なし>
パワーストーン屋であれなんであれ、普通は売上集計やらなんやらで少なくとも15分程度は業務が発生するはずです。
閉店時間を過ぎても帰ってくれないお客さんがいることなんてザラですから、そうなるともっと時間は過ぎていきます。
しかし、私が入社した時は、バイトさんの給与は閉店時間までしか出ておりませんでした。
んなアホな、と思いバイトさんに確認したところ、何度か言ったがそのたびに「営業時間以外に給与を支払うのはおかしい」と一蹴され、諦めていたようです。

息子君に確認してみてもその認識でした。
離職率が高いはずです。たった15分を惜しむことで、その会社は景気よく人材流出させていたわけです。

<常識感は変えられない>
息子君の常識がおかしいことは、少し時間はかかったものの認識してもらうことはできました。
しかし、問題は社長夫婦です。
まずは一応直接話しをしてみましたが、当然ながら一蹴されました。
そりゃそうです。息子君はともかく、社長夫婦は何十年もそれが常識だと思い込んでやってたわけですから。
30そこそこの若造の言う常識なんて相手にするはずがありません。

<社労士に相談>
そこそこの人数が居た会社でしたから契約している社労士もおりました。
こうなったら外部の専門家に言ってもらうほかありません。
しかし、期待は見事に裏切られます。
社労士の判断としては「法的にグレー」とのこと。
うん、そりゃそうだろうね。法律の条文だけ読めば。
でも判例ってあるでしょ。

確かに、あくまで法はその文章のみを見るべきです。ただ、それは建前で、実際問題世の中判例で動いているのが現状。

はい。社労士なんて会社に雇われている、すなわち社長に雇われておりますので、社長に都合のいいことしか言いません。
社労士は諦めました。

余談ですが、ブラック企業をなんとかしたいと社労士を目指した先輩がおりましたが、久びさにその人のフェイスブックを見ると、無事社労士試験に合格し、そして見事に会社の犬になってました。かわいそうなので当時の熱い彼を知る人たちに彼のアカウントを教えてあげたのは言うまでもありません。

 

<労基署に相談>
あと残りは労基署しかありません。
労基署はグレーなんて言いません。ちゃんとそれは違法性があるだろうとの言質を頂きました。
じゃぁ捜査して指摘してくれよ、と言うと驚きの解答。
「あなたから相談があったため捜査に入りますと言わなければ捜査に入れない。」
・・・・え?それで私はその翌日から針のむしろで仕事をしろと?

結局、労基署が怠慢とか言うわけではなくて、法的に本人の名前を出さなくては捜査できないとのこと。

そりゃぁ公務員が法律どうりに動いてくれなきゃ困るわな。それが嫌だったら立候補して法律変えろって話。

 

efc345efa29c0791864968e6d531b910_s

<あとは手紙攻撃>
最終手段として、アルバイトさんと結託して手紙攻撃をすることにしました。
名前を出さなければ労基署は入れないが、情報として受け取ることはできる。ただ、あくまでそれは労基署にとって噂に過ぎないので、それで動くかどうかは別問題。
ただ、なんの煙もたってなくても入るときは入るわけなので、可能性はあるだろうと労基署にタイムカードのコピーを撮ったりして、労基署宛に送りまくりました。

結果、以外に早く、3ヶ月後には指摘が入ったようで、改善されることとなりました。

 

5323c156af5d60c6b1c2ef59bd8ab02f_s

<正攻法は時間の無駄>
結果、直接言うのは全く無駄です。
多分私だって、これまで常識だと思っていたことがある日他人に指摘されたらいい気はしません。
それが何十年も培った常識ならなおさらです。

労基署さんへの手紙攻撃は運良く3ヶ月程度で指摘が入りましたが、次、他の会社でやってみて同じかどうかは全く確約できません。
ですが、お役人も同じ教育を受けてきた日本人です。役人を叩くだけでは何も解決しませんので、「人の心」を動かしてみましょう。

それもそんな美しいお話ではありません。さぁ次はどこの会社を調べようか、というときに、なんか手紙いっぱい来てるし、ここを掘ればなんかありそうだよな、と思うのが普通の人間の発想なだけです。

[feather_share]
[三訂版]わかる! 使える! 労働基準法 (PHPビジネス新書)

世界に一つだけの花


カテゴリー未分類

コメントを残す